骨粗鬆症
【骨粗鬆症とは】
骨の密度が低下してもろくなった結果、骨折を起こしやすくなっている疾患です。
日本には約1300万人の骨粗鬆症患者がいるとされていますが、最初から歳のためとあきらめて放置されている方が多く
治療を受けている方は1/5と言われています。
また治療を継続すべき疾患なのですが、骨折がないと自覚症状がなく、治療を中断する方が多いようです。
骨密度の低下が進行すると骨折の危険性が増し、何度も骨折とその治療を繰り返していると
その結果動きが悪くなって介護を要す状態となり、最後には寝たきりになる方もおられます。
一生自立することを目指すならば、確認が必要です。
【診断】
骨密度検査を専門の機器で行います。
当院はもっとも精度の高いDXA法を行なっており、腰椎と股関節近位部(骨粗鬆の肩が骨折しやすい部位)の2カ所で
精密に骨強度を調べています。
性別と年齢により正常値が異なり、測定結果の数値を照らし合わせて適切な処置を行います。
最初から骨密度がかなり低い方、長期治療を継続したが改善がない方は、治療方法があっていない場合があり
有用な薬物治療を的確に行うため、骨代謝を調べます。(血液検査)
【処置・治療】
検査結果をご説明し、ご自身に合う薬を提案してご使用いただきます。
またカルシウムなどの多い食事指導を行ったり、
骨折を起こさない日常生活の注意点及び適正な運動療法についてご説明します。
骨粗しょう症治療薬として、カルシウムやビタミンDなどの骨の材料を補う治療では不十分であり
骨吸収抑制剤や骨形成促進剤などを上手に使用していく必要があります。
多くの内服や注射薬があり、使い方も様々ですので、良くご相談の上使用薬を決めます。
【ご自身で出来る骨粗鬆症対策】
・身長が5cm以上縮んだ方背中が丸くなってきた方
・以前骨折をした事がある方
・ご家族に大腿骨頸部骨折や圧迫を起こした人がおられる方
・食べ物の好き嫌いが多い方
・若いころ過度のダイエットなど行い栄養不良があった方
・普段から運動をあまりしてない方
・多くのアルコール摂取や喫煙をされている方
などは骨がもろくなっている可能性が十分あります。
当院での骨密度測定検査は、5分程度横になっていただくだけで、痛くもなく終わります。
まずは受診していただき、適応の有無についてご相談ください。
(症状があったり、上記のような心配がある方は、保険を利用して検査する事ができます)
3割負担の方であれば検査料のみであれば1,200円くらいですが、
その他診察料金などが加算されますので、検査前にお尋ねください。
なお診療所内の混み具合で、すぐに検査ができないこともありますので
あらかじめお電話いただくと待ち時間が少なくすみます。
【骨密度検査のご注意】
微量の放射線を使用した検査ですが、ほとんど被曝などの副作用はありません。
数年前に骨密度が多かったとしても、過度の安静や加齢とともに急速に低下する事があり、不安があれば検査をお勧めします。
撮影部位によっては誤差があり
当院で行っている全身型(DXA法)測定装置による検査が全身の骨密度を予測するためには必要です。