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加齢(変形)による膝の痛み

【原因】

年齢とともにどなたでも膝関節内の軟骨は老化し、クッションや滑りが悪くなってきます。

それに体重増加や筋力の低下による負荷が加わり、動きが悪くなるとともに、疼痛や腫脹が出現します。

若いころの激しいスポーツによる無理や怪我も、変形が進む原因となります。

【診断】

まず動き初めに膝関節痛が出現します。

特に階段の昇降や椅子からの立ち上がりがつらくなり、その後歩行時に持続する疼痛や正座がつらくなってきます。

進行すると特に内側の軟骨がすり減ることにより、O脚変形(がにまた)が目立ってきます。

疼痛により少しでも日常生活に支障があるようでしたら、早急に来院していただくことをお勧めします。

虫歯で歯科におかかりの時に経験された方もおられると思いますが

痛みが出たときはすでにかなり進行していることもあります。

【処置・治療】

まずレントゲンを撮影し、変形の度合い・進行状況をチェックします。

また腫脹や関節の動きを確認し、炎症の強さを確認します。

軽い場合は内服薬やシップなどを処方し、温熱治療やSSPなどの物理療法を行います。

痛みが強い場合はまず安静にして、状況に応じステロイドの関節腔内注射、サポーターの装着、杖歩行などを行います。

症状がある程度おさまれば、大腿四頭筋訓練などの運動療法や関節可動域改善訓練などの

「理学療法士による運動器リハビリテーション」を開始します。

また関節軟骨保護剤であるヒアルロン酸の関節腔内注射、O脚の方に対する足底挿板の作成など装具療法を行います。

その方の病状に応じ適宜治療方法を検討してまいりますが、すでに変形が高度で歩行障害が強く

日常生活に支障が大きい方は、手術を検討することになります。

山口市内には骨切り術や人工関節形成術を積極的に行い

良い結果を出している病院が数多くありますので、ご希望があればご紹介します。

(そこでいきなり手術するのではなく、手術をした場合はどのような良い点・悪い点があるのかを尋ねに行くことが主な目的ですので、あまり怖がらずに受診して相談され、手術を行うかどうかを十分ご検討いただきたいと思います)

【ご自身で出来る対策、注意点】

膝に負担のあることは避けてください。特に長時間の正座やしゃがむこと(草抜きなど)、階段の昇降(特に鍛えようとしてわざわざ行う方がおられます)、間違ったスクワット、かかとが擦り切れた靴の長期使用(O脚がさらに悪くなります)、間違った長さの杖の使用など。色々とご相談いただければ、ご指導や対応をさせていただきます。

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